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2007年 09月 24日
記録的な猛暑に見舞われた2007年夏もいつの間にか秋の彼岸。
猛暑による夏バテ(加齢のせいかも……?)や日々の雑事に追われ、 今になって、山行の整理も放りっぱなしになっていることに気づく始末。 秋の連休の一日、PCの前に座って今夏の山行の画像を眺め、 日帰りで、あるいはテントを背負って歩いた山道をたどりながら、あれやこれや思い出に浸っています。 こんな時間も楽しいものです。 思えば今年の夏、それも8月上・中旬に集中的にいろんな山を訪ねました。 夏の大きなイベント(仕事)が終わるのを待ちかねて訪ねたのが、 ○御嶽山(8月1日)、 ○次に木曽駒ヶ岳は山頂にテントを張って稜線の花々を楽しむ積りでしたが、荒天のため日帰りのピストンに変更(8月4日)、 ○恒例のMさんとのテント山行は槍ヶ岳(8月11日~12日)、 ○乗鞍、郡上で開かれたネット仲間のオフ会のうち初日の乗鞍岳登山のみ参加させてもらいました(8月13日)。 木曽駒ヶ岳以外では素晴らしい好天に恵まれ、充実の夏山を楽しませてもらいました。 そんな今年の夏山をたどってみたいと思います。 ○御嶽山 田ノ原から眺める御嶽山、どっしり鎮座する様は小山脈のよう。今年のアルプスは残雪が目立ちます。 御嶽山、最高峰の剣が峰一帯は多くの登山者でにぎわいますが、賽の河原から麻利支天や三ノ池辺りまで足をのばせば静かな山歩きを楽しむことができます。コバルトブルーの水をたたえた三ノ池を背景にコマクサが咲き乱れる別天地にトレイルが続きます。くれぐれも踏みつけないように。 今夏は夏の到来が遅れている分、初夏の花と盛夏の花が一緒に満開を迎えています。とりわけ今年の御嶽のコマクサは見事です。 ○木曽駒ヶ岳 テント泊して稜線の花巡りを計画していましたが、生憎の荒天。菅ノ平の駐車場に重い装備は残して軽装で山頂を往復。ロープウエイで手軽にアルプスに立てる「観光地木曽駒」、こんな荒天でも登山者の行列が続きます。 ○槍ヶ岳 上高地から横尾へはうっそうとした樹林のトレイル。朝もやの中、野鳥の囀りを聞きながら、槍や穂高へ向うイントロとして私の好きな道です。 ババ平に1泊して、槍沢、大曲のU字谷を登りつめ、正面に槍の尖塔が目に飛び込むと、気分が一気に高まります。残雪とチングルマ、槍のピークが見せるアルペン的な風景はやはり日本アルプスのシンボルです。 残雪の尾根を背景に咲くタカネヤハズハハコ。上品な薄ピンクの花は貴婦人のよう。 槍の肩から槍山頂へは岩峰につけられたクサリやハシゴを使ってピークに立ちます。四方から集まる尾根の集中するポイントが槍ヶ岳、標高を上げるにつれてアルプスの大パノラマが眼下に広がります。南岳から穂高にのびる稜線。 東鎌尾根方面から望む槍ヶ岳主峰。槍沢の巨大なカールと北鎌尾根の針峰群を従えて、いちばん好きな槍の全景です。 槍の穂先という表現がピッタリ。夏空を背景にピークに立つ登山者の姿が望まれます。 ○乗鞍岳 夏雲を背景に乗鞍岳山頂。前日の槍から直接参加したネット仲間のオフ会は昨年の尾瀬以来、ネット内でのコミュニケーションだけの集まりですが自然を共通の趣味とする仲間はいいものです。 今年の夏の山行の締めくくりは再びコマクサに登場してもらわなくては。乗鞍岳東斜面はコマクサがピンクのカーペットを広げたよう。 # by genki_hirokun | 2007-09-24 11:18
2007年 06月 10日
各地で開かれるイベントに出席する機会の多いこの頃、
新緑~若葉のこの季節、自然との関係に直接、間接につながるイベントが目立ちます。 それぞれの催しを企画、運営してくださる関係者のご苦労もさることながら、 自然大好きな私など、大自然の中で様々な催しが進められることや、 たとえ市街地や建物の中で開かれる催しであっても、 イベントを通じて自然や環境について考え、行動できるものであると楽しくなってしまいます。 ブログのほか、ホームページでも紹介させてもらっているように、 エコ・メーデーや、茶会、川会議、野外のコンサート、ウォーキング大会、森の健康診断、etc.と、楽しい催しが毎週のように続きます。 そんなことで、山歩きからはちょっとご無沙汰ですが、 それ以上に自然といろんな形でふれあうことのできる楽しい週末です。 そんなイベントの折々、バッグに忍ばせておいたカメラでとらえたふるさとの野山に咲く花たちです。 スタートは矢作川森の健康診断(6月2日)の際に立ち寄った矢作川源流の峠です。 矢作川源流部にもやっと春の色が濃くなってきました。レンゲツツジの鮮やかな朱色がシラカバの木肌に映えます。(6月2日 浪合村) 林床を埋めるチゴユリの清楚な白い花。(6月2日 浪合村) 高原の草原に咲くムラサキサギゴケの群落がパッチワークのよう。(6月2日 浪合村) ニョイスミレのいろんな表情が楽しそう。(6月2日 浪合村) この季節、高原の林床を彩る主役はチゴユリとベニバナイチヤクソウ。チゴユリの群れの中から花茎に可愛らしい赤ピンクの花をつけたベニバナイチヤクソウが小さな林のよう。(6月2日 浪合村) ベニバナイチヤクソウとチゴユリのお花畑にはナルコユリも。(6月2日 浪合村)市街地に近い矢作川中流へ下りて行きましょう。 矢作川中流古鼠(ふっそ)付近の河畔林。自宅近くの自然観察森、若葉で覆われた森の中や水辺の花たちも配役が変わっています。 6月の里山の主役はササユリ。森のあちこちで存在感のある花が咲き始めました。(6月3日 自然観察の森) ササユリに比べたら芥子粒のような存在かもしれませんが、この時期の里山ではツルアリドウシの白い小さな花が印象的です。森の中に続く道の脇に咲く小さな花は星を散りばめたよう。この花の咲く頃の森が好きです。(6月3日 自然観察の森) 散策道のあちこちに咲くタツナミソウ。(6月3日 自然観察の森) 森から出て、トンボの湿地に出ると真っ先に目に付くのは水面に咲くスイレンやコウホネの仲間。そして、アヤメとノアザミの存在感のある花。(6月3日 自然観察の森) 湿地の草むらをのぞくと、ヒメミクリの個性的な花も見つけられます。(6月3日 自然観察の森) 休耕田のあぜ道には、ミゾカクシの花も。(6月3日 自然観察の森) # by genki_hirokun | 2007-06-10 12:13
2007年 05月 05日
5月3日から始まった足助香嵐渓の春のイベントに顔を出した帰路、同じ巴川沿いの上流に位置するKさん宅を訪ねました。
Kさんは自宅裏山で様々な山野草を自然に近いかたちで育てておられ、早春から晩秋まで花々を楽しむことができます。 裏山を「えびねの森」と名づけ、公開しておられます。 昨年の夏、Kさん宅を訪ねた折、黄金週間の頃はクマガイソウやエビネが見頃を迎えるということを伺っていたのでお寄りした次第。 えびねの森は年を追うごとに充実度を増しているようです。 この季節は上に書いたように、クマガイソウやカヤランなどが見頃、エビネも森のあちこちで可憐な花を咲かせ始めています。 そんな森の花たちを紹介したいと思います。 カヤランはマツなどに寄生して咲くランの仲間。小さな黄色の花が愛らしい。 この時期のえびねの森を代表する花のひとつがクマガイソウ。森のあちこちに群落をつくって咲きます。騎馬武者の母衣を連想させる楽しい花です。 ホウチャクソウはウラシマソウなどとともに林内に多くみられます。 薄暗い林の中でコンロンソウの鮮やかな「白」に思わず目をとめます。いよいよここからは、春のえびねの森のハイライト、エビネの登場です。どの花も存在感のある個性的な花ばかり。当然それぞれ固有の名前があるはずですが、詳しいことは省略。花をつけ始めたエビネの中から主なものを紹介します。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() # by genki_hirokun | 2007-05-05 21:58
2007年 05月 01日
今年の黄金週間のテント山行は涸沢。
残雪期の涸沢を訪ねるのは久しぶりです。 当初の計画では、涸沢のカール底で幕営、コンディションをみながら奥穂高岳への往復を目論んでいました。 このところ、雨男になっている小生ですが、事前の週間天気予報はバッチリ。 予定通りの行動ができると喜んでいたところ、2、3日前になって山行初日の28日(土)の空模様は芳しくありません。かといって、3連休の最後の日は仕事の関係で山行を日延べする訳にはいきません。 金曜日の深夜、P&Rの沢渡で仮眠していると早くもフロントグラスに雨が当たり始めます。 やっぱり雨男のようです。 上高地から梓川沿いの道では時々薄日も射すものの、横尾から横尾谷に入って、夏の間、本谷橋の架かっている付近で右岸側に渡る頃からは強風と雷を伴った雪模様に。次第に吹雪状態に変った降雪は宵の頃まで続きます。 視界がきかない中、木の枝につけられた赤テープや先行者の僅かな踏み跡をたどって高度を上げます。 奥穂を朝のうちに往復するため午前3時過ぎに起きると、上空は満天の星空。 昨日からの降雪と地吹雪でテントは半分近くまで雪に埋まり、2人用のテントも中央部に人間ひとりのスペースを確保するのがやっとのほど押し潰されています。 明るくなって、カール底を取り巻く涸沢の大伽藍、真っ白な雪の壁が不気味に迫ります。 サブザックにアイゼン、ピッケルを用意したものの、大量の新雪に様子を見ているうちに、朝日が涸沢岳をモルゲンローロに染めたあと、濃紺の空を背景に純白の穂高の峰々に変っていきます。 新雪のラッセルはきつそうだなどと考えていると、太陽が射し始めるにつれて沢筋のあちこちで表層雪崩の発生が目の前で何本も確認できます。 ここは安全登山を優先すべき。 快晴の春空を背景に広がる北アルプスの景観を楽しんで下山することにします。 上高地から横尾まで梓川沿いのトレイルをたどります。葉を落とした河畔の疎林ですが、ケショウヤナギの梢には春の気配が感じられるようです。 無雪期の本谷橋付近から涸沢谷側に入る頃から雷を伴う吹雪状態に。翌日、天気が回復して通ったときシラビソやダケカンバの疎林の快適なトレイルですが………。途中で出会った涸沢に向う登山者のパーティ、先行者の踏み跡や赤テープを頼りに黙々と歩きます。 昨日吹き荒れた雪もあがりました。夜明け、まずは涸沢のシンボル、涸沢岳のモルゲンロートで圏谷の一日が始まります。 涸沢カールを取り巻くかたちで個性的な3千㍍峰の揃い踏みです。吊り尾根で奥穂高岳とペアになるのが前穂高岳。 奥穂高岳。涸沢カールを取り囲むピークの中で地味な存在ですが、標高3190㍍は日本3位の高峰です。 涸沢岳。積雪期の登山ルートは夏道であるザイテングラートに並行する小豆沢を直登します。 北穂高岳。夏道となる南稜の右に広がる北穂沢が積雪期のルート。北穂沢では昨日の新雪が表層雪崩となって眺めている間にも何本も発生する様子が確認できます。 雪の上がった29日、涸沢カールには色とりどりのテント村が出現します。例年はもっと広い範囲にテントが張れますが、今年は大規模な雪崩があったようで、巨大なデブリの末端が風除けになる場所に幕営。 雪の斜面に枝を広げるダケカンバは現代アートの作品のよう。 涸沢カールからは屏風岩などが迫る横尾谷の正面に大天井岳や常念岳などのピークを持つ常念山脈が連なります。 晴れ渡った春空のもと、登山者の足取りも軽快です。 黄金週間のこの季節、涸沢ヒュッテのテラスに立てられる鯉幟、楽しい目印です。鯉幟の鯉にとっても最高の舞台、青空を雄大に泳いでいます。 吊り尾根直下を歩く登山者。春山好日。 Sガレ付近から振り返った前穂高岳。 屏風岩は横尾谷の門のような存在。この巨大な岩を見上げ、登山者たちは穂高にやってきたことを少々緊張感も交えて感じるゲートです。そして、下山の際、またいつか訪問しますと挨拶しながら通過するところです。 # by genki_hirokun | 2007-05-01 10:47
2007年 03月 22日
ブログ、前回の更新日付を見たら昨年の11月末。
この間、あれこれ雑用に追われていたこともありますが、 そうかと言ってずっと家にこもっていた訳ではありません。 山行の記録などを見ていただければわかるように、 適当に山歩きも楽しませてもらっています。 暖冬から一転、3月に入ってからは寒の戻りのような天候に中々体が順応できません。 気象庁も一旦出した早目の桜の開花予想をデータの不備ということで急遽変更、季節は行きつ戻りつしながら着実に進んでいます。 各地の花便りに誘われて、 この週末、カメラ片手に自宅近くの里山へ花を訪ねてみました。 葉を落として殺風景だった里山の雑木林も春の花たちで彩られています。 そんな春の里山の表情のほんの一部だけですが、ご紹介したいと思います。 春の雑木林の林床で目立つのはスミレの仲間。その中でもタチツボスミレは一番ポピュラーです。(葦毛湿原 3.17) マキノスミレはシャープに立った葉が特徴(自然観察の森 3.18) 山里の棚田の土手ではフクジュソウが咲き始めました。谷あいの陽だまりに咲く黄金色の花を眺めていると、静かな時間の流れの中で日々の喧騒も忘れてしまいます。(恵那市上矢作 3.19) (恵那市上矢作 3.19) (恵那市上矢作 3.19) シデコブシは東海地方の里山の春を告げる花。自宅近くの雑木林の谷あいにも群生、3月になると咲き具合を確かめに何度も様子を見にいく花です。(野見山山麓 3.21) シデコブシには白色と薄ピンクの2種類があります。見事な花は野生のものとは思えないほど。今年は開花のいいタイミングに訪ねることができました。(野見山山麓 3.21) シデコブシの咲く同じ谷間にはショウジョウバカマも一面にピンクのカーペットを広げたように咲いています。(野見山山麓 3.21) 同じ日の午後訪ねた市内の香嵐渓ではカタクリの花が咲き始めたところです。秋はモミジの紅葉が美しい林の林床を埋めるようにしてカタクリが群生。新聞などで開花が報じられると、大勢のカメラマンや観光客でにぎわいます。(香嵐渓 3.21) 山の斜面を埋める何万株ものカタクリ、それぞれの存在を主張するかのような表情がユーモラスです。(香嵐渓 3.21) (香嵐渓 3.21) キクザキイチゲの清楚な花には素朴な中に上品な美しさが漂います。(香嵐渓 3.21) 早春の雑木林の林床には小さな花たちを見つけることができます。ヒトリシズカ、ショウジョウバカマ、キランソウ、ネコノメソウ等々。ヤマルリソウもそんな花のひとつ。(香嵐渓 3.21) 雑木林の林縁ではニリンソウも花をつけ始めました。満開はもう少し先です。(香嵐渓 3.21)何の変哲も無い身近な里山の雑木林ですが、少し歩くだけでいろんな花を見つけることができます。少しピークを過ぎたとは言え、デリケートな花粉症の身としては、この季節マスクで防護して散策を楽しんでいます。 # by genki_hirokun | 2007-03-22 21:23
2006年 11月 30日
気持ちのいい秋空に誘われて恵那山を訪ねました。
標高2,190㍍、日本百名山に名を連ねる名山ですが、 中央アルプスの南部に位置する山ということで、愛知県三河地方に生活する者には、 時間のとれたときなど、日帰りで訪ねられる山のひとつ。 この山には多くの登山道があり、 それぞれのルートをたどり、恵那山のいろんな表情を楽しむことができます。 11月25日(土)に訪ねた恵那山は、長野県阿智村を起点とする広河原口。 この数年前に開かれたばかりの新しい登山道です。 1,200㍍余の登山口から標高差1,000㍍足らず、 3時間ほどで山頂に立つことのできる恵那山の最短ルートとして多くの人に歩かれています。 登山口からしばらくは樹林の中の道、 この時期、クマ避けの鈴は必需品です。 葉の落ちた林の中の道、5㌢ほどもありそうな霜柱を踏みながら標高を上げていきます。 1,700㍍を超して尾根道に出ると伊那谷を隔てて雪化粧した中央アルプス主脈や 南アルプスの大パノラマが広がる展望の道が始まります。 澄み切った秋空のもと、 新雪でメークアップされた山々の大展望にカメラも大忙し。 山歩きに心地よい汗をかいた後、紅葉の昼神温泉の露天風呂もこの季節の楽しみです。 標高1,716㍍の標識を過ぎると、ダケカンバの疎林越しにこれから向かう恵那山主峰が望まれます。 歩いてきた道を振り返ると、南駒ヶ岳、空木岳、木曽駒ヶ岳など中央アルプス核心部の峰々が目線の高さになって迫ります。 前山の向こうに連なる白銀の白根三山。左から北岳、間ノ岳、農鳥岳。 広い伊那谷を隔てて屏風のように連なる南アルプス。秋の深まりとともに新雪で冬化粧。足元には先日降った雪がわずかですが残っています。 南アルプス南部の3,000㍍峰の連なり。荒川三山、赤石岳、聖岳。上河内岳の肩には富士山も顔をのぞかせています。 荒川三山と赤石岳。雄大なスカイラインを眺めながら、かつて歩いた山行のコースをなぞるのも山頂の楽しいひとときです。 少し前まで、斜面を鮮やかに彩っていた紅葉、すっかり葉を落として季節は晩秋から初冬へ。恵那山の本格的な冬ももうすぐです。 # by genki_hirokun | 2006-11-30 23:36
2006年 11月 05日
半月ほど前に西海岸へ出かけていたこともあって、
ここしばらく、日本の山からはご無沙汰。 そろそろ「虫」が動き始める頃です。 そんな下心が出始めると夕食時のニュースのあとの天気予報が気になります。 テント泊となると準備が必要ですが、今回は日帰り山行の予定です。 安定した秋晴れとの天気予報に、28日の土曜日は焼岳を訪ねることに。 山行の日は目覚ましをセットしなくても予定の時間には目覚めるものです。 午前3時過ぎに自宅を出発、 日の出の頃には中の湯の登山口に着くことができます。 盛りを過ぎたとは言え、紅葉の中から焼岳への登路は始まります。 ブナ林がいつの間にかシラビソの林、そしてダケカンバの疎林に変わると、 一面のササ原の奥に噴煙を上げる山頂が目に飛び込んできます。 登り始めて2時間半ほど、 2400㍍余の高山のアプローチとしては少々物足りない感もありますが、 焼岳のハイライトは、さえぎるものの無い山頂の四周に広がる大パノラマ。 秋晴れの今日はそんな展望が楽しみです。 梓川の谷にカラマツの黄葉がカーペットのように広がる上高地、 正面には奥穂と前穂を結ぶ吊り尾根が美しい穂高の峰、 その北には槍ヶ岳へと岩峰が連なります。 西に笠が岳、南には乗鞍岳がどっしりと鎮座。 はるか南アルプスの彼方には富士山の山頂も少しだけ顔をのぞかせています。 肌を刺すような寒風の中ですが、 日本アルプスの特徴あるピークの同定に時間の経つのも忘れてしまいます。 下山して、穂高を正面に眺める「中の湯」の露天風呂に浸かった後の 新蕎麦の昼食、燃え上がる紅葉とともに秋の信州の山歩きの楽しみです。 中の湯付近の紅葉。 灰色と白のまだら模様のブナ林越しに眺める対岸の紅葉に深まる秋の気配が。 森林限界を超すと正面に噴煙を上げる焼岳の山頂が望まれます。シラタマノキやガンコウランの紅葉が無機質の斜面に秋を感じます。 焼岳南峰と北峰の間から望まれる笠が岳。どっしりと鎮座する様は大きく左右対称の翼を広げたようです。笠が岳は飛騨の名峰。 焼岳はアルプス唯一の活火山。勢いよく吹き上げる噴気からは生きている山、焼岳のエネルギーが伝わってきます。![]() 焼岳は北アルプス南部の山々の展望台。山頂に立ったとき、正面に広がるのが梓川の谷間から一気に突き上げる穂高の山塊。岳沢の奥、吊り尾根の左右に奥穂と前穂が並びます。 焼岳の眼下には大正池から明神にかけての上高地の広い谷が広がります。この季節、谷間のカラマツが黄金色に輝きます。 穂高の峰々の北には槍ヶ岳の個性的な稜線が続きます。10月上旬の冠雪は消えてしまい、黒い岩肌の槍ヶ岳です。 目を南に転ずれば、乗鞍岳の巨大な山塊が迫ります。 # by genki_hirokun | 2006-11-05 21:32
2006年 10月 22日
この10月、家内とサンフランシスコを訪ねた折にヨセミテに足をのばしました(10月8日)。
ヨセミテを訪ねたと言っても、 サンフランシスコから現地の旅行会社が催している日帰りツアーに参加、ほんの「さわり」の部分を駆け足で眺めただけのヨセミテ・ツアーです。 サンフランシスコの南東約350kmに位置するヨセミテへは、サンフランシスコを午前7時に出発、途中ベイエリアの丘陵地帯に開けた果樹園のフルーツ・スタンドで休憩などをとりながら、お昼前にヨセミテ渓谷入り、3時間ほどかけてU字谷の渓谷内のビューポイントを巡ります。 ヨセミテはロッキー山脈の西側に連なるシエラ・ネバタ山脈の中にあり、1890年に国立公園に指定。 雄大な氷河地形とセコイアの森林、標高4000㍍近い山岳など、変化に富んだ大自然を楽しむことができます。 今回訪ねたのは、ヨセミテの中でもマーセド河沿いのいわゆる「ヨセミテ渓谷」と呼ばれる一帯。 かつて氷河がつくった大規模なU字谷の底からは、エル・カピタンの大絶壁やハーフ・ドームなど特徴ある岩峰を見上げることができます。 そして岸壁のあちこちからは、落差1000㍍にも及ぶ滝が流れ落ちるスケールの大きな風景が広がります。 渓谷に入るには入り口で車1台20ドルの入園料が必要(上高地などでも参考にして欲しい)、渓谷内は環境保全のため、ハイブリッド式のシャトルバスが頻繁に循環するなど、 環境への配慮が随所に見られます。 このため、ここでは豊かな自然景観だけでなく、様々な動植物の生態系も豊富です。 ビューポイントのひとつ、トンネル・ビューからは渓谷の全貌が一望のもと。左からエル・カピタン、ハーフ・ドーム、カテドラル・ロックなどの岩峰、そしてブライダル・ベール滝など岩峰から流れ落ちるいくつもの滝が眺められます。 エル・カピタン(2,307㍍)はヨセミテ渓谷のシンボル。谷底と約1100㍍にも及ぶ標高差で垂直にそそり立つ岩壁は大迫力。横尾の屏風岩を連想しますが、スケールは比べ物にならないほどです。花崗岩の白い岩壁、見る角度や時間によってその表情は変わります。 エル・カピタンの岩壁を登るクライマー。岩壁に取り付くクライマーの姿が点のよう。1100㍍の岩壁はクライマーたちのメッカとして賑わっています。クライマーたちはこの岩壁を2泊3日~3泊4日ほどで登るとのこと。なお、日本のクライマー、平山ユージは1997年この壁のサラテルートを2日でクリアー、最速記録を打ち立てました。 バレー・ビューからはマーセド河の水面近くからヨセミテ渓谷のU字壁を形づくる岩峰を左右に見上げることに。 マーセド河の静かな河面に映るカテドラル・ロックの岩峰。 ブライダル・ベール滝。今はわずかばかり水が落ちるだけですが、雪どけ水が豊富な初夏には水量の豊かな滝になるとのこと。 ブライダル・ベール滝を別の角度から。 ヨセミテ・フォールズ。この滝、複数形で表現するのには訳があります。実はこの滝、上・中・下の三段からなる滝です。画像では右上から左下にかけて順次落下する三段で構成される滝の様子がわかると思います。一番落差の大きな上の滝は、落差が700㍍あるとのこと。いずれも日本の自然と比べたスケールの大きさに圧倒されます。 マーセド河の奥にそびえるハーフ・ドーム。この奇妙な形をした岩峰も氷河が削り取った地形のひとつ。花崗岩の巨大な三角形はヨセミテのランドマークとして風格があります。 ヨセミテには様々な動植物を見ることができます。ヨセミテ・ロッジのベンチの上にやってきたカケスの仲間。 マーセド河の中洲の立ち枯れた大木ではキツツキの仲間がドラミング中。 ヨセミテ渓谷内を巡回するハイブリッド式シャトルバス。 ヨセミテではありませんが、サンフランシスコからヨセミテに向かう途中、フリー・ウエイ5号線が通る丘陵地帯には無数の風力発電のファンが建ち並びます。カリフォルニアは自然エネルギー活用の面でも先進地。 # by genki_hirokun | 2006-10-22 22:15
2006年 09月 03日
ここ数年の猛暑、それと時間100㍉といったスコールのような豪雨、
何か熱帯地方にでも暮らしているようです。 しかしながら、9月の声を聞くと、 いつの間にか勢力を増した大陸の高気圧が爽やかな冷気を運んでくれます。 日本の変らぬ季節の巡りにホッとします。 そんな季節の変化とともに、 野山を彩る花たちも秋の花に主役交替です。 9月最初の週末、秋の花たちに会いに鈴鹿の山を訪ねました。 鈴鹿山脈の一番北に位置する鈴北岳(1,182㍍)と御池岳(1,247㍍)です。 三重県から滋賀県に抜ける国道306号線の鞍掛峠から尾根伝いに手軽に訪ねられる山々です。 標高はそれほど高い山ではありませんが、 山頂部のカレンフェルト地形は高山の趣きをみせてくれます。 登山道に照りつける陽射しはまだまだ強烈ですが、 山のそこかしこに秋の気配を感じることができます。 群舞するアキアカネの群れ、カワチブシやアケボノソウ、カリガネソウ等々………。 背を伸ばしたカワチブシが鈴北岳の稜線と背比べ 山頂部に広がる石灰岩地形の独特の風景の中にカワチブシがいくつも群落をつくっています マツカゼソウも高原の秋を告げる花 ブッシュで羽根を休めるアキアカネの朱色も濃くなってきました 樹林の中に群れ咲くカリガネソウの青紫が鮮やかです カリガネソウ、可憐な花たちがダンスを楽しんでいるよう アップで見た姿も中々チャーミングです 高原のあちこちでアケボノソウも花をつけ始めました アケボノソウ、上品で清楚な表情が高原の秋を感じさせます # by genki_hirokun | 2006-09-03 22:42
2006年 08月 13日
遅い梅雨明けのあとは連日の猛暑。
かつては最高気温が35℃を超える日はひと夏に2、3日だったものが、 ここ数年は連日35℃を超える状態。 日本全体の傾向からすると、都市部だけの局地的なヒート・アイランド現象とも違うようです。 地球温暖化がこんなかたちで具体化しているのでしょうか? そうだとしたら少々急ピッチすぎる地球環境の変動のようですが………。 こんな暑いときは標高の高いところへ避暑などと思っても、なかなかそんな上手い具合にはいきません。 家でゴロゴロしいても暑いばかりなので、 そんなときはカメラ片手に、首にタオルを巻き、麦わら帽子をかぶって近くの森へ。 暑い陽射しの湿地、裏山に広がる森の木陰、それぞれいろんな花たちが見られます。 かつて身近に見られた花たち、ちょっと里山に足を踏み込めば、 意外な場所で元気に咲いている花たちに出会えます。 そんな風景を探しに出かけませんか。 この季節、湿地を彩る花の代表といったらサギソウでしょう。よく見れば見るほど、自然の造形の不思議さに感心します。 ガマの果穂はホットドッグのよう。 コウホネはスイレンとともに水辺を華やかに彩る花のひとつ。 外来のヘラオモダカが里山の湿地にも増えています。 この季節、ミソハギの赤紫は湿地のアクセント。 少し森の中に入るとムラサキシキブが小さな花をつけています。 レンゲショウマの半透明の薄紫色の花弁、森の木漏れ日をすかして幻想的な雰囲気をかもし出します。 イワタバコ、少々盛りを過ぎていますが、濃い青紫が印象的です。![]() ![]() ゲンノショウコも夏の草むらに見つけられます(赤花&白花)。 # by genki_hirokun | 2006-08-13 22:04
2006年 08月 08日
白馬岳を訪ねました(8月4日~5日)。
梅雨明けを待ちかねてのテント山行です。 白馬はこれまでもいろいろな山行形態、ルートで歩いている山ですが、 今回は猿倉を起点に大雪渓を詰め、村営小屋裏のテント場で幕営、 翌日、白馬岳山頂に立ったあと、再び大雪渓を猿倉に下るオーソドックスなコース。 大雪渓の雪の感触と登山道沿いに咲き乱れる高山の花たちを愛でる 白馬登山の原点を確認するような山行です。 山麓のペンションに前泊した翌朝、 山行初日は、猿倉に入る手前で遭遇した大型トラックの事故に2時間ほど現地で待ったあげく、事故現場のずっと下にクルマを置いて出発ということに。 少々アプローチの距離が長くなってしまいました。 そんなハプニングはあったものの、猿倉から先はいつもの白馬岳。 大勢の登山者の行列に加わっての白馬登山のスタートです。 たちまち、自分も白馬の大自然の一部に溶け込んでしまうのが山の魅力というか、魔力。 大雪渓、葱平、小雪渓、「ゾウ岩」のお花畑、 おなじみのコースをたどっているうちに 日頃の雑念などは、どこかに消えています。 本格的な夏到来、村営小屋裏のテント・サイト、ここもカラフルなテントのお花畑が広がります。 旭岳の向こうに沈む夕日は剣や立山を美しく染め、 そして半月が地平線に沈むと頭上に満天の星空が広がります。 翌朝は白馬山頂へ。 遠く富士山まで確認できる360度の大展望、頬に当たる寒風も心地よい大自然の呼吸です。 下りも往路と同じルート、花々を愛でながらののんびりトレイルです。 もっとも、8月最初の土曜日ということもあって、 それこそ登山口から山頂まで切れ目のないほどの登山者の行列に コースを譲ってもらいながらの下山といった方が適当かも。 最初に書いたように今回は白馬の花巡りも目的のひとつ。 山麓から始まって3千㍍の稜線に至るまで、 次々に登場する花たちにカメラを向ける回数も増えます。 出会った花のすべてを紹介することはできませんが、 山の風景や可憐な花たちの表情から高山の雰囲気が少しなりとも共有できればと思います。 梅雨明けの夏空の下、大雪渓をたどる登山者の列が続きます。 小雪渓から俯瞰する大雪渓、切れ目のない登山者の行列は白馬の夏の風物詩。 氷河時代の名残りといわれる「ゾウ岩」の周囲にはミヤマキンポウゲやハクサンイチゲなどのお花畑が広がります。 白馬山頂から望む後立山の稜線。杓子岳、白馬鑓ヶ岳の向こうには鹿島槍ヶ岳の双耳峰、そしてはるか彼方には槍・穂高の特徴あるスカイラインも。 主稜線を見上げる二重山稜の谷間に位置するお花畑に囲まれたテント・サイト。一日の山行を終えた登山者たちの表情は皆、満足気です。 夕食後、テント・サイト裏の主稜線に登ると、旭岳の向こうに夏の日が沈んでいくところ、剣岳や立山三山の暮れなずむ風景に平和な山の一日に感謝。 岩屑の斜面に咲くコマクサ、高山植物の女王にふさわしい別嬪さんです。 テント・サイトを取り巻く斜面は一面のお花畑。フライシートを上げれば、目の前にちょっとすまし顔をしたハクサンイチゲやウルップソウ、シナノキンバイ、チングルマなど、それぞれ短い夏を謳歌しています。 ウルップソウは本州では八ヶ岳とここ後立山にのみ咲く高山植物。鮮やかな青紫が魅力的です。 夏空の下、クルマユリの朱色は緑の斜面のアクセントです。 杓子岳を背景に咲くミヤマタンポポ。 シナノキンバイの大きな黄色い花は夏の高山に欠くことのできないキャラクター。 杓子岳や雪渓を背に咲くテガタチドリ、存在感があります。 頚城の山々と背比べをしているようなオオカサモチ。 ハクサンイチゲの白い花は三千㍍のスカイラインに似合います。 大雪渓の斜面に咲くハクサンコザクラ、休憩中の登山者たちをやさしく見守っているようです。 雪渓を背にウサギギクの群れがダンスをしているよう。 白馬尻の水気の多い斜面ではキヌガサソウの日輪のような花が出迎えてくれます。 山麓の潅木帯、ベニバナイチゴの鮮やかな赤紫の花に思わずカメラを向けました。 サンカヨウも山麓の代表的な花、大きな葉の上に咲く半透明の白い花がひょうきん者です。 # by genki_hirokun | 2006-08-08 06:16
2006年 07月 02日
梅雨真っ盛りのこの頃、里山や高原では初夏の花たちが見頃を迎えています。
最新の花便りがネットを通じて伝わってくると、季節の花たちと無性に会いたくなるものです。 遠くの山となると日程調整を含め、あれやこれやの準備も必要ですが、 自宅近くの野山なら、週末のいろいろな用事にかこつけて訪ねることも可能です。 バッグの中にコンパクトカメラを忍ばせて出かけます。 もちろん、クルマのトランクには登山靴や小型ザックも………。 そんな道で出会った季節の花たちです。 モウセンゴケ(6月17日 葦毛湿原) 湿原に咲くカキラン(6月17日 葦毛湿原) 高原の林ではササユリが見頃(7月1日 面ノ木) ヤマオダマキは森の妖精のよう(7月1日 面ノ木) アカショウマ(7月1日 面ノ木) ナルコユリ(7月1日 面ノ木) ニッコウキスゲは斜面を鮮やかに彩ります(7月1日 面ノ木) 湿原の木道沿いに咲くノハナショウブ(7月1日 面ノ木) ギボウシ(7月1日 面ノ木) ちょっといかつい表情のクモキリソウ(7月1日 面ノ木) ツチアケビの蕾が膨らんできました(7月1日 面ノ木) イチヤクソウの蕾についた滴はミラー・ボール(7月1日 面ノ木) バイカツツジ(7月1日 面ノ木) モミジイチゴが色づいて(7月1日 面ノ木) ヤマホタルブクロの斜面(7月1日 面ノ木) 土手にはウツボグサの群落が(7月1日 面ノ木) 暗い林間のアクセント、サワギク(7月1日 面ノ木) # by genki_hirokun | 2006-07-02 21:19
2006年 06月 18日
この時期の恒例のようになっている南八ヶ岳を訪ねました。
お目当ては、ツクモグサを始めとする初夏の花たちとの出会い。 もっとも、この時期は、花たちの開花状況と、梅雨の空模様、休暇をにらめっこしながらの山行プランニングです。 南八ヶ岳ではこの山域にしか見られないような花が咲くことのほか、 アルプスの山々の花の季節はもう少し先ですが、ここでは6月になると尾根筋で高山の花が咲き始めます。 そんな意味で、高山の花巡りのシーズン・スタートとなる山です。 主峰赤岳は三千㍍にほんの少し足りませんが、 岩稜を連ねる南八ヶ岳の稜線はアルペン的な醍醐味も感じさせてくれます。 八ヶ岳を訪ねた17日(土)は、長期予報に反して梅雨の中休み。 こんな機会を逃すわけにはいきません。 金曜日の仕事を終えたら早速出発、登山口となる美濃戸で夜明けまで仮眠。 翌朝午前5時に南沢をたどることから南八ツ巡りのスタートです。 今回は行者小屋から先ずは文三郎道を赤岳へ。 上に書いたように予想外の好天に赤岳山頂からは360度の大パノラマが広がります。 富士山を始め、権現岳の向こうには残雪が目立つ南アルプスのスカイライン、 阿弥陀岳の背後左右には中央アルプスと槍や穂高など北アルプスの峰々が連なります。 赤岳からは岩稜を縫うようにして北上、横岳を経て硫黄岳まで主稜線をたどります。 岩のピークと可憐な高山の花たちのトレイルが続きます。 南八ツのハイライトとでも言う稜線です。 冬の寒さの影響で、今年の花は遅れ気味ですが、 それでもチョウノスケソウやツクモグサなどお目当ての花はもちろん、 イワウメ、ミヤマキンバイ、イワベンケイ、チシマアマナ、キバナシャクナゲ、オヤマノエンドウ、ハクサンイチゲなどの花々が稜線を彩ります。 硫黄岳からは赤岳鉱泉に下り、北沢伝いに美濃戸に戻る予定でしたが、 赤岳鉱泉で出会ったNさんのホテイランの花情報を得て往路と同じ南沢を下ることに。 クルマを停めた美濃戸に戻ったのは午後5時、花を愛でながらの道とは言え、 丸一日、南八ツの山巡りとなってしまいました。 高速に入る頃、雨が降り始めました。 南八ツの主峰、赤岳(2,899㍍) 赤岳の北に続く、横岳(2,829㍍)、硫黄(2,760㍍)の稜線 権現岳(2,715㍍)と南アルプスの山々(左から北岳、甲斐駒ケ岳、仙丈ヶ岳) 初夏を彩るチャーミングなお嬢さん、ツクモグサ 阿弥陀岳とツクモグサ 稜線に咲くキバナシャクナゲ イワベンケイ 権現岳とミヤマキンバイ ハクサンイチゲ イワウメ チョウノスケソウ オヤマノエンドウ ウルップソウはもう少し先のようです 南沢沿いに咲くホテイラン # by genki_hirokun | 2006-06-18 23:00
2006年 05月 22日
5月21日、天候の回復を待ちかね、五月晴れの下、伊吹北尾根を訪ねました。
ここは花の道。 とくにこの季節の北尾根は可憐な花たちの競演が繰り広げられます。 今回歩いたのは、春日村の笹又から伊吹北尾根分岐に出て、 北尾根を御座峰(ごぜみね 1,070㍍)まで往復するコース。 登山口から北尾根まで、フラワーロードが続きます。 カメラの出番が多く、この道ではコースタイムは関係なさそうです。 どの花も五月の明るい陽射しの中で生き生きと輝いています。 出会った花たちの名前をあげたら切りがありません。 登山道で出会った花たちのうちの、ほんの一部だけ紹介させてもらいます。 伊吹北尾根 ニリンソウ イカリソウ ヒトリシズカ サンカヨウ ヤマブキソウ アマナ ルイヨウボタン ミヤマカタバミ ヤマエンゴサク ヤマシャクヤク フタバアオイ カタクリ ユキザサ # by genki_hirokun | 2006-05-22 22:33
2006年 05月 06日
黄金週間の楽しみのひとつは春山へのテント山行。
家の雑用は4月末に片付けて、 5月3、4日の1泊2日の行程で後立山の五竜岳を訪ねました。 今年は例年にない残雪の影響もあって各地で山の遭難が相次いでいます。 この時期の沢筋は雪崩の心配もあり、 五竜岳へは遠見尾根からのアプローチ・ルートをとりました。 (もっともこの時期に五竜岳に入るといったら、遠見尾根のほか、八方尾根から唐松岳経由位しか考えられませんが………) 山麓駅から始発のテレキャビンで標高1500㍍余のアルプス平へ(8:30)。 もうここは春スキーを楽しむ人たちや登山者で賑わう遠見尾根の一角です。 地蔵ノ頭あたりまでやってくると、スキー場のDJの騒々しい音も消え、春の後立山をめざす登山者たちの世界。 見返り坂を一番のテレキャビンでやって来た登山者たちの列が続きます。 小遠見はピークをトラバースして右折、いよいよ正面に屹立する五竜岳に向かいます。 残雪のこの季節、G2の北東面には「武田菱」の雪形がくっきり。「御菱」は五竜の山名由来とも言われています。 遠見尾根はアップダウンを繰り返す長い尾根。そんな尾根の途中に位置するのが中遠見。 尾根筋を一旦下って、後立山の主稜線は大遠見、西遠見の彼方、 アルプスのアプローチにふさわしい長大な尾根です。 後立山の主稜線に取り付く手前、遠見尾根最後のピークが西遠見(13:30)。主稜線が西風をさえぎってくれるこの位置は絶好のテントサイト。 翌朝、不必要な装備はテントにデポ、身軽に五竜の山頂にアタックできます。 そんなことよりも、テントを張った西遠見は正面に鹿島槍ヶ岳の荒々しい北面を望み、 反対側には雄大な八方尾根と、その先に唐松岳を望む大展望台。 とくに、カクネ里に切れ落ちる鹿島槍北面が威圧的にそびえる様は日本離れした風景を見せます。山行二日目の早朝、周囲が明るくなるのを待って出発です(4:30)。 白岳と五竜岳の間のカール状の急斜面を一気に標高を稼ぎます。早朝の凍りついた雪面をアイゼンが着実にとらえます。 白岳と五竜岳のコルに近づいた頃、たどってきた道を振り返ると、 朝の光の中に遠見尾根が浮かび上がります。 いよいよ五竜岳への登りです。季節風に雪は吹き飛ばされ、岩肌の現れた黒部側をたどります。 G0、G2の岩峰は黒部側を巻くようにしますが、 それでもそれぞれの肩の部分は凍りついた岩場を慎重に越さなくてはなりません。 真下に黒部の谷にそのまま落ちる急斜面をへつりながら少々緊張するところです。 G2を越え、50㍍ほどの雪壁を直登すれば五竜岳(2814㍍)山頂(6:25)。 山頂からは360度、北アルプスの大パノラマが広がります。これまで見上げていた鹿島槍ヶ岳も目線の高さです。 そして北方に目を転ずれば、後立山の稜線は唐松岳を経て白馬三山へと続きます。 # by genki_hirokun | 2006-05-06 21:55
2006年 01月 28日
雪の上を歩きたくて1月28日、鈴鹿山脈の藤原岳を訪ねました。
ここは言わずと知れた花の名山です。 とくに3月末から4月上旬にかけて聖宝寺道や坂本谷を黄金色に染める福寿草の群落は見事。 花の季節の藤原岳は何度も訪ねている山ですが、 この季節は初めて。 日本海からの北西風を受ける鈴鹿山脈北部の山々は雪の少ない東海地方にあって、 例外的に多くの降雪をみる山域です。 聖宝寺の裏手から先は一面の雪の世界。 七合目くらいから先は1㍍以上の積雪、ときどき胸までもぐってしまう大きな穴をあけながらの前進です。 もう2ヶ月もすると、ここが一面のお花畑になることなど信じられません。 厚い雪が冬の厳しい寒さから花たちの芽を守っているのでしょう。 八合目から先は谷あいをトラバースする夏道を離れて樹林の中を直登するいわゆる冬道です。歩き始めた頃は青空ものぞいていましたが、 このあたりからは時おり目も開けていられないほどの地吹雪が吹き抜けます。 高々1000㍍ほどの山であることが信じられない自然のパワーです。 無雪期は深い笹に覆われた山頂部も今は一面の雪原が広がります。吹き付けるブリザードの中を山頂(展望丘)に向かいます。 ![]() ![]() # by genki_hirokun | 2006-01-28 20:47
2005年 10月 23日
10月も中旬を過ぎ、里にも日一日と秋の気配が濃くなっています。
里山の紅葉が本格化するまでのしばらくの間、 秋の花たちの競演が繰り広げられます。 この秋一番の冷え込みとなった23日、秋の花たちに会いに出かけました。 秋を代表する野草といえば、オミナエシやワレモコウ。 住宅近くの野山を歩けば、どこにでも目にすることができた記憶があります。 しかし、何時ごろか知らぬ間に目の前から消えてしまいました。 こうしたありふれた花たち、今や希少な存在といえます。 今回訪ねたのは、愛知県の東部に位置する標高200㍍ほどの里山。 蛇紋岩質のこの山ではさまざまな山野草が春から秋にかけて花を咲かせます。 秋の深まったこの季節、オミナエシなどの花はもちろん、 この山でしか見られない種類の花たちを含め、多くの山野草を目にすることができます。 ここはまさに山野草のサンクチュアリです。 とは言え、こうした野草たちがデリケートな自然のバランスの上で存在していることも事実。 我々が希少となった山の花を身近に愛でることができるのは、 下草刈りや登山道の整備など、地元の人たちの自然を守る地道な活動のおかげです。 いつまでも大切にしたい自然です。 この山を訪ねた23日、岐阜や京都などから遠来の人たちを含め、 大勢の山野草愛好者でにぎわっています。 お目当てのムラサキセンブリとエンシュウハグマは今が見頃です。 ![]() ムラサキセンブリ ![]() エンシュウハグマ # by genki_hirokun | 2005-10-23 16:42
2005年 10月 18日
10月16日~17日、テントを背負って立山を訪ねました。
前日、夜明け近くまで降り続いた雨ですが、出発頃には所々青空も覗くように。 おかげで2日間とも澄み切った秋空の下での山行を楽しむことができました。 立山は三千㍍峰といっても、標高2,400㍍余の室堂までケーブルやバスが利用でき、 らくちん登山です。 室堂のバスターミナルのコインロッカーにザックを押し込んだら、 サブザックの軽装で立山(雄山)の往復。 弥陀ヶ原のあたりで盛りだった紅葉、 室堂ではもうナナカマドなども枯れ枝に赤い実を残すだけ。 雄山(3,003㍍)山頂からは360度の大パノラマが広がります。 日本アルプス北部の山々がそれぞれ特徴ある表情で連なります。 はるか彼方には富士山の台形も確認できるほど。 寒風を避けるように雄山神社の社務所のテラスで日向ぼっこ、 眼前に広がる峰々をたどりながら、かつての山行を楽しく思い出すひととき、 至福の時間が流れます。 室堂に戻ったら、雷鳥荘の今夏に完成したという展望風呂で思いっきり手足を伸ばします。 かけ流しの温泉に浸かり、眼下の地獄谷や大日岳を眺めながらのすばらしい風呂です。 夏の間は多くのテントが並ぶ雷鳥沢のテントサイト、 この季節、日曜といっても4張りのテントとツエルトが広いサイトのすべて。 大自然を独り占めできるようです。 室堂のターミナル周辺は都会の雑踏と変わらないにぎやかさですが、 ここまで来る観光客はいません。 夕日が立山三山や別山を茜色に染めた後、テントサイトは氷点下に。 夜中に目を覚ますと、満月に近い月が一つひとつのテントを浮かび上がらせています。 普段感じたことのない自然の荘厳さを実感するようです。 みくりが池と雄山![]() ![]() ![]() ![]() # by genki_hirokun | 2005-10-18 22:59
2005年 10月 02日
![]() 今年の秋山は穂高。 涸沢カールに張ったテントをベースに秋の穂高を楽しんできました。 この時期の涸沢は紅葉を愛でる登山者で大にぎわい。 そんな混雑を避けるため、一日早い金曜日に入山。 午前中に着いたテント場周辺でのんびり紅葉を楽しみました。 2日目の土曜日は少々早めにテントを出て、南稜から北穂高岳を目ざしました。 夜間は満天の星空に好天を期待していましたが、 2800㍍ほどから上はガスの中。 北穂からは眼下に切れ落ちた滝谷の絶景を眺めながらスリリングな尾根歩き。 涸沢岳を経て白出のコルへ。 下りはザイテングラードを涸沢カールまで。 <br clear=all> ![]() 昼前にテントを片付けて下山を開始する頃には、 それこそ、涸沢から横尾まで登山者の切れ目のないほど。 この一週間ほど、涸沢が一年で一番にぎわいます。 今秋は例年に比べて紅葉が遅れているようですが、 それでも下界よりも一足早い錦秋風景にどの登山者も満足そうな表情です。 # by genki_hirokun | 2005-10-02 12:24
2005年 08月 09日
山行のアウトラインについては、当サイトの「山行の記録」をご覧いただくこととして、
昨日までの2泊3日で聖岳から南、光岳までの南アルプスの縦走。 テントで重たくなったザックを背負い、尾根道に咲く花たちを愛でながらマイペースで歩いてきました。 久しぶりの縦走らしい山行です。 クルマを使った山行で縦走はコース設定が難しいのですが、 ここは遠山川の上流、易老渡を基点に先ずは易老岳へ。 南ア主稜線に出たら、一旦南下して光岳に向かいます。 光岳から北上、易老岳、希望峰、茶臼岳、上河内岳、聖岳と南アルプスの大きな山々をたどります。 そして、聖岳からは便ヶ島に下山、出発地の易老渡に戻る周回コースです。 易老渡からいきなり始まる急登にペースのつかめない体は悲鳴を上げますが、 易老岳に至れば南アルプスの主稜線のたおやかな尾根歩きが待っています。 百名山ブームとは言え、南アルプス南部の山々では静かな山歩きを楽しむことができます。 尾根歩きといっても所々苔むした樹林帯に南アルプスらしさを感じることができるほか、 森林限界を越せば展望が一気に開けます。 また大きなお花畑はありませんが、花の種類の多さにカメラを構える回数も多く、 バッテリー切れを心配しなくてはならないほど。 テントのフライシートの間から見上げる夜空を埋め尽くすほどの無数の星に感じた非日常のほか、 イザルガ岳山頂から望んだ黎明の空の彼方に浮かぶ聖岳に南アルプスの大きさと、人間の小さな一歩の積み重ねがあんなに遠くにまで達することができることを驚きをもって感じたり。 大自然の中で思いっきり癒されてきました。 ![]() # by genki_hirokun | 2005-08-09 19:10
2005年 06月 29日
HIROの山行スタイルの基本は「月いち」山行。
現役サラリーマンの身としては、どんなに日程を遣り繰りしても こんなところがせいぜいです。 それも気に入った山には季節やコースを変えてこだわって出かける方なので、 人から見たら偏った山が多いかも知れません。 だからHIROにとって、流行の「百名山」は、縁がありません。 気に入った山をマイペースで訪ねています。 山行の簡単な紹介は、ホームページの中の、「山行の記録」などで紹介させてもらいます。 こちらでは、気に入った山や花などの写真を紹介できたらと思っています。 新しい情報やコメントなどお寄せいただければ幸いです。 URL http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/4318/ 6月12日、梅雨の晴れ間に訪ねた南八ヶ岳です。 # by genki_hirokun | 2005-06-29 22:55
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○御嶽山 田ノ原から眺める御嶽山、どっしり鎮座する様は小山脈のよう。今年のアルプスは残雪が目立ちます。
御嶽山、最高峰の剣が峰一帯は多くの登山者でにぎわいますが、賽の河原から麻利支天や三ノ池辺りまで足をのばせば静かな山歩きを楽しむことができます。コバルトブルーの水をたたえた三ノ池を背景にコマクサが咲き乱れる別天地にトレイルが続きます。くれぐれも踏みつけないように。
今夏は夏の到来が遅れている分、初夏の花と盛夏の花が一緒に満開を迎えています。とりわけ今年の御嶽のコマクサは見事です。
○木曽駒ヶ岳 テント泊して稜線の花巡りを計画していましたが、生憎の荒天。菅ノ平の駐車場に重い装備は残して軽装で山頂を往復。ロープウエイで手軽にアルプスに立てる「観光地木曽駒」、こんな荒天でも登山者の行列が続きます。
○槍ヶ岳 上高地から横尾へはうっそうとした樹林のトレイル。朝もやの中、野鳥の囀りを聞きながら、槍や穂高へ向うイントロとして私の好きな道です。
ババ平に1泊して、槍沢、大曲のU字谷を登りつめ、正面に槍の尖塔が目に飛び込むと、気分が一気に高まります。残雪とチングルマ、槍のピークが見せるアルペン的な風景はやはり日本アルプスのシンボルです。
残雪の尾根を背景に咲くタカネヤハズハハコ。上品な薄ピンクの花は貴婦人のよう。
槍の肩から槍山頂へは岩峰につけられたクサリやハシゴを使ってピークに立ちます。四方から集まる尾根の集中するポイントが槍ヶ岳、標高を上げるにつれてアルプスの大パノラマが眼下に広がります。南岳から穂高にのびる稜線。
東鎌尾根方面から望む槍ヶ岳主峰。槍沢の巨大なカールと北鎌尾根の針峰群を従えて、いちばん好きな槍の全景です。
槍の穂先という表現がピッタリ。夏空を背景にピークに立つ登山者の姿が望まれます。
○乗鞍岳 夏雲を背景に乗鞍岳山頂。前日の槍から直接参加したネット仲間のオフ会は昨年の尾瀬以来、ネット内でのコミュニケーションだけの集まりですが自然を共通の趣味とする仲間はいいものです。
今年の夏の山行の締めくくりは再びコマクサに登場してもらわなくては。乗鞍岳東斜面はコマクサがピンクのカーペットを広げたよう。
矢作川源流部にもやっと春の色が濃くなってきました。レンゲツツジの鮮やかな朱色がシラカバの木肌に映えます。(6月2日 浪合村)
林床を埋めるチゴユリの清楚な白い花。(6月2日 浪合村)
高原の草原に咲くムラサキサギゴケの群落がパッチワークのよう。(6月2日 浪合村)
ニョイスミレのいろんな表情が楽しそう。(6月2日 浪合村)
この季節、高原の林床を彩る主役はチゴユリとベニバナイチヤクソウ。チゴユリの群れの中から花茎に可愛らしい赤ピンクの花をつけたベニバナイチヤクソウが小さな林のよう。(6月2日 浪合村)
ベニバナイチヤクソウとチゴユリのお花畑にはナルコユリも。(6月2日 浪合村)
矢作川中流古鼠(ふっそ)付近の河畔林。
6月の里山の主役はササユリ。森のあちこちで存在感のある花が咲き始めました。(6月3日 自然観察の森)
ササユリに比べたら芥子粒のような存在かもしれませんが、この時期の里山ではツルアリドウシの白い小さな花が印象的です。森の中に続く道の脇に咲く小さな花は星を散りばめたよう。この花の咲く頃の森が好きです。(6月3日 自然観察の森)
散策道のあちこちに咲くタツナミソウ。(6月3日 自然観察の森)
森から出て、トンボの湿地に出ると真っ先に目に付くのは水面に咲くスイレンやコウホネの仲間。そして、アヤメとノアザミの存在感のある花。(6月3日 自然観察の森)
湿地の草むらをのぞくと、ヒメミクリの個性的な花も見つけられます。(6月3日 自然観察の森)
休耕田のあぜ道には、ミゾカクシの花も。(6月3日 自然観察の森)
カヤランはマツなどに寄生して咲くランの仲間。小さな黄色の花が愛らしい。
この時期のえびねの森を代表する花のひとつがクマガイソウ。森のあちこちに群落をつくって咲きます。騎馬武者の母衣を連想させる楽しい花です。
ホウチャクソウはウラシマソウなどとともに林内に多くみられます。
薄暗い林の中でコンロンソウの鮮やかな「白」に思わず目をとめます。













上高地から横尾まで梓川沿いのトレイルをたどります。葉を落とした河畔の疎林ですが、ケショウヤナギの梢には春の気配が感じられるようです。
無雪期の本谷橋付近から涸沢谷側に入る頃から雷を伴う吹雪状態に。翌日、天気が回復して通ったときシラビソやダケカンバの疎林の快適なトレイルですが………。途中で出会った涸沢に向う登山者のパーティ、先行者の踏み跡や赤テープを頼りに黙々と歩きます。
昨日吹き荒れた雪もあがりました。夜明け、まずは涸沢のシンボル、涸沢岳のモルゲンロートで圏谷の一日が始まります。
涸沢カールを取り巻くかたちで個性的な3千㍍峰の揃い踏みです。吊り尾根で奥穂高岳とペアになるのが前穂高岳。
奥穂高岳。涸沢カールを取り囲むピークの中で地味な存在ですが、標高3190㍍は日本3位の高峰です。
涸沢岳。積雪期の登山ルートは夏道であるザイテングラートに並行する小豆沢を直登します。
北穂高岳。夏道となる南稜の右に広がる北穂沢が積雪期のルート。北穂沢では昨日の新雪が表層雪崩となって眺めている間にも何本も発生する様子が確認できます。
雪の上がった29日、涸沢カールには色とりどりのテント村が出現します。例年はもっと広い範囲にテントが張れますが、今年は大規模な雪崩があったようで、巨大なデブリの末端が風除けになる場所に幕営。
雪の斜面に枝を広げるダケカンバは現代アートの作品のよう。
涸沢カールからは屏風岩などが迫る横尾谷の正面に大天井岳や常念岳などのピークを持つ常念山脈が連なります。
晴れ渡った春空のもと、登山者の足取りも軽快です。
黄金週間のこの季節、涸沢ヒュッテのテラスに立てられる鯉幟、楽しい目印です。鯉幟の鯉にとっても最高の舞台、青空を雄大に泳いでいます。
吊り尾根直下を歩く登山者。春山好日。
Sガレ付近から振り返った前穂高岳。
屏風岩は横尾谷の門のような存在。この巨大な岩を見上げ、登山者たちは穂高にやってきたことを少々緊張感も交えて感じるゲートです。そして、下山の際、またいつか訪問しますと挨拶しながら通過するところです。
春の雑木林の林床で目立つのはスミレの仲間。その中でもタチツボスミレは一番ポピュラーです。(葦毛湿原 3.17)
マキノスミレはシャープに立った葉が特徴(自然観察の森 3.18)
山里の棚田の土手ではフクジュソウが咲き始めました。谷あいの陽だまりに咲く黄金色の花を眺めていると、静かな時間の流れの中で日々の喧騒も忘れてしまいます。(恵那市上矢作 3.19)
(恵那市上矢作 3.19)
(恵那市上矢作 3.19)
シデコブシは東海地方の里山の春を告げる花。自宅近くの雑木林の谷あいにも群生、3月になると咲き具合を確かめに何度も様子を見にいく花です。(野見山山麓 3.21)
シデコブシには白色と薄ピンクの2種類があります。見事な花は野生のものとは思えないほど。今年は開花のいいタイミングに訪ねることができました。(野見山山麓 3.21)
シデコブシの咲く同じ谷間にはショウジョウバカマも一面にピンクのカーペットを広げたように咲いています。(野見山山麓 3.21)
同じ日の午後訪ねた市内の香嵐渓ではカタクリの花が咲き始めたところです。秋はモミジの紅葉が美しい林の林床を埋めるようにしてカタクリが群生。新聞などで開花が報じられると、大勢のカメラマンや観光客でにぎわいます。(香嵐渓 3.21)
山の斜面を埋める何万株ものカタクリ、それぞれの存在を主張するかのような表情がユーモラスです。(香嵐渓 3.21)
(香嵐渓 3.21)
キクザキイチゲの清楚な花には素朴な中に上品な美しさが漂います。(香嵐渓 3.21)
早春の雑木林の林床には小さな花たちを見つけることができます。ヒトリシズカ、ショウジョウバカマ、キランソウ、ネコノメソウ等々。ヤマルリソウもそんな花のひとつ。(香嵐渓 3.21)
雑木林の林縁ではニリンソウも花をつけ始めました。満開はもう少し先です。(香嵐渓 3.21)
標高1,716㍍の標識を過ぎると、ダケカンバの疎林越しにこれから向かう恵那山主峰が望まれます。
歩いてきた道を振り返ると、南駒ヶ岳、空木岳、木曽駒ヶ岳など中央アルプス核心部の峰々が目線の高さになって迫ります。
前山の向こうに連なる白銀の白根三山。左から北岳、間ノ岳、農鳥岳。
広い伊那谷を隔てて屏風のように連なる南アルプス。秋の深まりとともに新雪で冬化粧。足元には先日降った雪がわずかですが残っています。
南アルプス南部の3,000㍍峰の連なり。荒川三山、赤石岳、聖岳。上河内岳の肩には富士山も顔をのぞかせています。
荒川三山と赤石岳。雄大なスカイラインを眺めながら、かつて歩いた山行のコースをなぞるのも山頂の楽しいひとときです。
少し前まで、斜面を鮮やかに彩っていた紅葉、すっかり葉を落として季節は晩秋から初冬へ。恵那山の本格的な冬ももうすぐです。
中の湯付近の紅葉。
灰色と白のまだら模様のブナ林越しに眺める対岸の紅葉に深まる秋の気配が。
森林限界を超すと正面に噴煙を上げる焼岳の山頂が望まれます。シラタマノキやガンコウランの紅葉が無機質の斜面に秋を感じます。
焼岳南峰と北峰の間から望まれる笠が岳。どっしりと鎮座する様は大きく左右対称の翼を広げたようです。笠が岳は飛騨の名峰。
焼岳はアルプス唯一の活火山。勢いよく吹き上げる噴気からは生きている山、焼岳のエネルギーが伝わってきます。
焼岳は北アルプス南部の山々の展望台。山頂に立ったとき、正面に広がるのが梓川の谷間から一気に突き上げる穂高の山塊。岳沢の奥、吊り尾根の左右に奥穂と前穂が並びます。
焼岳の眼下には大正池から明神にかけての上高地の広い谷が広がります。この季節、谷間のカラマツが黄金色に輝きます。
穂高の峰々の北には槍ヶ岳の個性的な稜線が続きます。10月上旬の冠雪は消えてしまい、黒い岩肌の槍ヶ岳です。
目を南に転ずれば、乗鞍岳の巨大な山塊が迫ります。
ビューポイントのひとつ、トンネル・ビューからは渓谷の全貌が一望のもと。左からエル・カピタン、ハーフ・ドーム、カテドラル・ロックなどの岩峰、そしてブライダル・ベール滝など岩峰から流れ落ちるいくつもの滝が眺められます。
エル・カピタン(2,307㍍)はヨセミテ渓谷のシンボル。谷底と約1100㍍にも及ぶ標高差で垂直にそそり立つ岩壁は大迫力。横尾の屏風岩を連想しますが、スケールは比べ物にならないほどです。花崗岩の白い岩壁、見る角度や時間によってその表情は変わります。
エル・カピタンの岩壁を登るクライマー。岩壁に取り付くクライマーの姿が点のよう。1100㍍の岩壁はクライマーたちのメッカとして賑わっています。クライマーたちはこの岩壁を2泊3日~3泊4日ほどで登るとのこと。なお、日本のクライマー、平山ユージは1997年この壁のサラテルートを2日でクリアー、最速記録を打ち立てました。
バレー・ビューからはマーセド河の水面近くからヨセミテ渓谷のU字壁を形づくる岩峰を左右に見上げることに。
マーセド河の静かな河面に映るカテドラル・ロックの岩峰。
ブライダル・ベール滝。今はわずかばかり水が落ちるだけですが、雪どけ水が豊富な初夏には水量の豊かな滝になるとのこと。
ブライダル・ベール滝を別の角度から。
ヨセミテ・フォールズ。この滝、複数形で表現するのには訳があります。実はこの滝、上・中・下の三段からなる滝です。画像では右上から左下にかけて順次落下する三段で構成される滝の様子がわかると思います。一番落差の大きな上の滝は、落差が700㍍あるとのこと。いずれも日本の自然と比べたスケールの大きさに圧倒されます。
マーセド河の奥にそびえるハーフ・ドーム。この奇妙な形をした岩峰も氷河が削り取った地形のひとつ。花崗岩の巨大な三角形はヨセミテのランドマークとして風格があります。
ヨセミテには様々な動植物を見ることができます。ヨセミテ・ロッジのベンチの上にやってきたカケスの仲間。
マーセド河の中洲の立ち枯れた大木ではキツツキの仲間がドラミング中。
ヨセミテ渓谷内を巡回するハイブリッド式シャトルバス。
ヨセミテではありませんが、サンフランシスコからヨセミテに向かう途中、フリー・ウエイ5号線が通る丘陵地帯には無数の風力発電のファンが建ち並びます。カリフォルニアは自然エネルギー活用の面でも先進地。
背を伸ばしたカワチブシが鈴北岳の稜線と背比べ
山頂部に広がる石灰岩地形の独特の風景の中にカワチブシがいくつも群落をつくっています
マツカゼソウも高原の秋を告げる花
ブッシュで羽根を休めるアキアカネの朱色も濃くなってきました
樹林の中に群れ咲くカリガネソウの青紫が鮮やかです
カリガネソウ、可憐な花たちがダンスを楽しんでいるよう
アップで見た姿も中々チャーミングです
高原のあちこちでアケボノソウも花をつけ始めました
アケボノソウ、上品で清楚な表情が高原の秋を感じさせます
この季節、湿地を彩る花の代表といったらサギソウでしょう。よく見れば見るほど、自然の造形の不思議さに感心します。
ガマの果穂はホットドッグのよう。
コウホネはスイレンとともに水辺を華やかに彩る花のひとつ。
外来のヘラオモダカが里山の湿地にも増えています。
この季節、ミソハギの赤紫は湿地のアクセント。
少し森の中に入るとムラサキシキブが小さな花をつけています。
レンゲショウマの半透明の薄紫色の花弁、森の木漏れ日をすかして幻想的な雰囲気をかもし出します。
イワタバコ、少々盛りを過ぎていますが、濃い青紫が印象的です。

梅雨明けの夏空の下、大雪渓をたどる登山者の列が続きます。
小雪渓から俯瞰する大雪渓、切れ目のない登山者の行列は白馬の夏の風物詩。
氷河時代の名残りといわれる「ゾウ岩」の周囲にはミヤマキンポウゲやハクサンイチゲなどのお花畑が広がります。
白馬山頂から望む後立山の稜線。杓子岳、白馬鑓ヶ岳の向こうには鹿島槍ヶ岳の双耳峰、そしてはるか彼方には槍・穂高の特徴あるスカイラインも。
主稜線を見上げる二重山稜の谷間に位置するお花畑に囲まれたテント・サイト。一日の山行を終えた登山者たちの表情は皆、満足気です。
夕食後、テント・サイト裏の主稜線に登ると、旭岳の向こうに夏の日が沈んでいくところ、剣岳や立山三山の暮れなずむ風景に平和な山の一日に感謝。
岩屑の斜面に咲くコマクサ、高山植物の女王にふさわしい別嬪さんです。
テント・サイトを取り巻く斜面は一面のお花畑。フライシートを上げれば、目の前にちょっとすまし顔をしたハクサンイチゲやウルップソウ、シナノキンバイ、チングルマなど、それぞれ短い夏を謳歌しています。
ウルップソウは本州では八ヶ岳とここ後立山にのみ咲く高山植物。鮮やかな青紫が魅力的です。
夏空の下、クルマユリの朱色は緑の斜面のアクセントです。
杓子岳を背景に咲くミヤマタンポポ。
シナノキンバイの大きな黄色い花は夏の高山に欠くことのできないキャラクター。
杓子岳や雪渓を背に咲くテガタチドリ、存在感があります。
頚城の山々と背比べをしているようなオオカサモチ。
ハクサンイチゲの白い花は三千㍍のスカイラインに似合います。
大雪渓の斜面に咲くハクサンコザクラ、休憩中の登山者たちをやさしく見守っているようです。
雪渓を背にウサギギクの群れがダンスをしているよう。
白馬尻の水気の多い斜面ではキヌガサソウの日輪のような花が出迎えてくれます。
山麓の潅木帯、ベニバナイチゴの鮮やかな赤紫の花に思わずカメラを向けました。
サンカヨウも山麓の代表的な花、大きな葉の上に咲く半透明の白い花がひょうきん者です。
モウセンゴケ(6月17日 葦毛湿原)
湿原に咲くカキラン(6月17日 葦毛湿原)
高原の林ではササユリが見頃(7月1日 面ノ木)
ヤマオダマキは森の妖精のよう(7月1日 面ノ木)
アカショウマ(7月1日 面ノ木)
ナルコユリ(7月1日 面ノ木)
ニッコウキスゲは斜面を鮮やかに彩ります(7月1日 面ノ木)
湿原の木道沿いに咲くノハナショウブ(7月1日 面ノ木)
ギボウシ(7月1日 面ノ木)
ちょっといかつい表情のクモキリソウ(7月1日 面ノ木)
ツチアケビの蕾が膨らんできました(7月1日 面ノ木)
イチヤクソウの蕾についた滴はミラー・ボール(7月1日 面ノ木)
バイカツツジ(7月1日 面ノ木)
モミジイチゴが色づいて(7月1日 面ノ木)
ヤマホタルブクロの斜面(7月1日 面ノ木)
土手にはウツボグサの群落が(7月1日 面ノ木)
暗い林間のアクセント、サワギク(7月1日 面ノ木)
南八ツの主峰、赤岳(2,899㍍)
赤岳の北に続く、横岳(2,829㍍)、硫黄(2,760㍍)の稜線
権現岳(2,715㍍)と南アルプスの山々(左から北岳、甲斐駒ケ岳、仙丈ヶ岳)
初夏を彩るチャーミングなお嬢さん、ツクモグサ
阿弥陀岳とツクモグサ
稜線に咲くキバナシャクナゲ
イワベンケイ
権現岳とミヤマキンバイ
ハクサンイチゲ
イワウメ
チョウノスケソウ
オヤマノエンドウ
ウルップソウはもう少し先のようです
南沢沿いに咲くホテイラン
伊吹北尾根
ニリンソウ
イカリソウ
ヒトリシズカ
サンカヨウ
ヤマブキソウ
アマナ
ルイヨウボタン
ミヤマカタバミ
ヤマエンゴサク
ヤマシャクヤク
フタバアオイ
カタクリ
ユキザサ
見返り坂を一番のテレキャビンでやって来た登山者たちの列が続きます。
小遠見はピークをトラバースして右折、いよいよ正面に屹立する五竜岳に向かいます。
残雪のこの季節、G2の北東面には「武田菱」の雪形がくっきり。
遠見尾根はアップダウンを繰り返す長い尾根。
後立山の主稜線に取り付く手前、遠見尾根最後のピークが西遠見(13:30)。
とくに、カクネ里に切れ落ちる鹿島槍北面が威圧的にそびえる様は日本離れした風景を見せます。
白岳と五竜岳の間のカール状の急斜面を一気に標高を稼ぎます。
いよいよ五竜岳への登りです。
G2を越え、50㍍ほどの雪壁を直登すれば五竜岳(2814㍍)山頂(6:25)。
山頂からは360度、北アルプスの大パノラマが広がります。
そして北方に目を転ずれば、後立山の稜線は唐松岳を経て白馬三山へと続きます。
八合目から先は谷あいをトラバースする夏道を離れて樹林の中を直登するいわゆる冬道です。
無雪期は深い笹に覆われた山頂部も今は一面の雪原が広がります。



みくりが池と雄山






6月12日、梅雨の晴れ間に訪ねた南八ヶ岳です。
